日々の覚え書き~観劇、本、その他彩りのあるもの~

アラサー女の生きる糧。生きてるって楽しい!と思えた物事の個人的な記録。

〇大ミュージカルってなんだ。

先日、山崎育三郎先生がTV番組で

日本4大ミュージカルとして「レミゼラブル」「ミスサイゴン」「モーツァルト!」「エリザベート」を挙げていらっしゃいました。

 

しかし、調べていると「世界4大ミュージカル」は

レミゼラブル」「キャッツ」「オペラ座の怪人」「ミスサイゴン

という記事があったり、

 

そこに「シカゴ」が入ったり。結局どういうことやねん!

 

まぁでも、上に挙がった作品はいずれも名作と呼ばれるものたちです。

ミスサイゴンはまだ生での観劇はできていませんが、その他の演目は、劇場で観ました。(サイゴンは、映像で観た)

 

 

それぞれの感想について、追々一つずつ書いていこうと思いますが、

まずは、最初にハマった「オペラ座の怪人」について語ろうと思います。

 

この演目は、一度劇団四季のを観ましたが。

「日本語訳の歌詞がメロディーにちゃんとハマってない、、、、、」

 

ということがショックで、その後行っていません。見たくなったら映画。

(2004年、アンドリュー・ロイド・ウェバーのミュージカルが映画化された。)

 

あらすじは省略しますが、そういえば先日、リアルな知り合いから聞かれました。

 「あれって話題になったけど、なにがそんなに面白いの???」と。

 

そのときは、ざっくり「うーん、人間模様、だよね。」と答えました。

 

以下、 独断と偏見により、私の好きな点・好きな場面を並べていこうと思います。

 

 

 

とにかくやっぱり、「歌」。一番はこれに尽きると思います。

有名な歌がたくさんありますね。

 

なかでも私が好きなのは、「All I Ask of You」「Think of Me」「Point of No Return」。

見事に愛の歌ばっかりです。

 

「All I~」は、ヒロインと幼馴染の恋人が、愛を誓いあうシーン。

ざっくりいうと「私があなたにお願いしたいこと」として、「私を愛して」「私をあなたのそばにおいて」「私と人生を分け合って」というような言葉を並べた、求婚を意味する歌なのだと思います。

 

これが良いのです、

無垢な二人の、夢物語の愛のシーン。ここからが悲劇の始まりなのですが・・・・・

 

 

そして「Think of me」

これは「All I~」よりも場面が戻り、ラウルとクリスティーヌの出会いのきっかけとなる歌です。

クリスティーヌの初めての主演舞台。

劇中歌として歌われるこの歌ですが、まだ幼いころの思い出、約束を、時々思い出して。時には私を思って、という歌です。

 

幼きころの恋人だった二人の再開と愛の再燃に一役買ってしまう歌ですね。

これは歌詞が無くても、弦のメロディーだけで美しいと思える曲です。

あまり跳躍する音がなく、繰り返しの多いメロディーですが、そのぶん歌いながら徐々に募る思いが感じられます。

身をゆだねたくなるような、素敵な歌です。

 

最後、「Point of ~」は、ファントムとクリスティーヌのデュエットですが、

この歌は、もう、先の2曲とは正反対というか。

Passionと欲望しかないような。とても官能的な歌です。

 

ファントムは、はじめはクリスティーヌを娘のように扱っていた印象だったけれど、ラウルの登場で、嫉妬というものを知った。

クリスティーヌ&ラウルも、もう少しファントムに気を遣ってあげればいいのに・・・この2人も、ファントムをただの「怪物」として、ほかのひとと同じように、憎しみをもって接してしまったから。

ファントムは悲しみや憎しみの感情を増殖させてしまった。

 

彼はただ、自分を見てほしかっただけなのに。

自分の書いた歌を、クリスティーヌに歌ってほしかっただけなのに。

 

正直、ファントムが抱く感情が恋とか愛とかそういうものなのかは、よくわかりません。ただ、彼女を独占したい。自分だけのものにしたい。

 

それに対してクリスティーヌも、理性ではStopと言っているのに、ファントムに吸い寄せられていく。

そんなシーンです。

 

炎の中を踊る2人。

美しさではなく、生々しさしかない、そんなシーンです。

 

 

私はこの作品を観ながら、ファントムに同情した記憶があります。

彼は心の奥底でずっとクリスティーヌに行かないでくれと叫んでいて。

でも、素直にそれを表現できないから、力ずくで彼女を手に入れようとする。

 

それに反発する彼女、彼女を守りたいラウル。

 

ぐるぐるぐるぐる、拗らせた三人の人間模様。

それは曲のように、パリのように華やかではなく、地下室のように、薄暗くドロドロとしているものなのでしょう。

 

全体的に暗いトーンなのに、こんなにもヒットしたのは、

みんな奥底にファントムのような、暗い湖をもっているからではないか。

 

なーんて。

 

 

ちなみに、ウェーバーさん、続編ミュージカル書いてます。

これもまた、暗く救いのない話。。。。

でも、クリスティーヌとファントムは、とても素直な心を歌っています(それが綺麗か汚いかは問題ではない)。

ほかの登場人物は、果たして本心を歌えていたのだろうか。

これについてはまた、気が向いたら。

 

ちょっと知識と熱量の足りなさを感じたので、適宜加筆していく予定。。。