日々の覚え書き~観劇、本、その他彩りのあるもの~

アラサー女の生きる糧。生きてるって楽しい!と思えた物事の個人的な記録。

笑う男 2022.2月 @帝国劇場

帝国劇場にて。韓国発ミュージカルが行われておりました。

日本版初演は2019年、日生劇場スタート。原作は「レ・ミゼラブル」「ノートルダムの鐘」でも有名なヴィクトル・ユゴー

 

初演を観て、「なんと救いのない物語なのか・・・」と観劇後天を仰いだ記憶があります。今回、正直「あまり好きなストーリーじゃないんだよな~」と、チケットとるか悩むところもありました。が。取りました。その理由は、なんといっても

 

歌がすごい!!!

 

からです。

初演時、一度観劇しただけで耳に残って離れなかった美しいメロディー。その後、東宝さんよりCDが発売され、たくさん聞きました。

 

歌を聴くだけでも絶対チケット代元取れる!

 

と思い意気揚々とチケットをゲット。

 

さて、観劇しての感想をつらつら書いてまいります。(ネタバレを含む)

 

 

 

 

今回の再演。やはりやはり・・・

 

歌がすごい!!!

 

特にグウィンプレン役の浦井健治さん、ジョシアナ侯爵役の大塚千弘さん。

このお二人の大曲の多さ。しっとりクラシカルに、ロックに、タンゴのようなリズムに乗せて情熱的に。

 

まぁ、実力あるお二人だからこそこれだけの曲を歌い上げ、それに加えて役の個性を引き出せていたんだと思います。本当素晴らしかった。

 

あとは、今回再演からの参加となった吉野圭吾さん。

この方、お衣装を着てふらっと舞台に登場しただけで役のキャラクターが見えてしまうという凄さでした。

 

初演時から、よくわからない存在だったのが石川禅さん演じる「フェドロ」(全く関係ありませんが、祐さまも禅さんも、お稽古場写真みても舞台上の人と一致しない!笑)

 

「結局、生まれ持ったものには誰も逆らえない」

 

という彼が言う最後の台詞。

 

デヴィット卿とグウィンプレン。表裏一体であったこの二人の「運命」。

幸せになるために、それぞれ別方向に運命に抗う2人。

え?結局グウィンプレンのことって本当だったの?フェドロの嘘なの?という疑問が残ります・・・

 

「幸せ」って何だろう。

ウィンプレンが1幕で言う「幸せ」とは。

 

「醜い口」を持つ自分が、それを肯定され居場所を得られること。

 

あとは、キラキラした夢のような世界に身を置くこと??

 

これはデアの夢なのか?貧民みんなの憧れ・夢なのか??

 

 

2幕中盤の回想シーン、「僕は一人じゃなかった。」

で、前者がすでに持っているものだということに気づいたグウィンプレン。

 

後者は、常々父ウルシュスがいう「貧乏人の地獄によってつくられる」ものの上に身を置くことになる、という事実に気づく。

 

そこからの彼の大ナンバーは必聴ですよね・・・・!!

 

あんなに両極端ともいえるあの2曲。浦井さんだとめちゃしっくり来るけど、ふと、ほかの役者さんが歌ったらどうなるんだろうなー。と考える。

 

ロイヤル感と怒れる民を行き来できる人。

 

誰だろう。。。高橋一生さんとかかなぁ。

 

まだまだグウィンプレンは浦井さんに続けてほしい!!!そう強く思いました!

 

デアは、今回真彩希帆さんと熊谷彩春ちゃんのW。

デュエットでの声の相性的には真彩さんに一票!

デアの存在感としてはいろはちゃんに一票!

 

真彩ちゃんは言わずもがな、宝塚トップ娘役さん、望海風斗さんとの「歌うまコンビ」ですから、デュエットスキル高い!

でも、デアはご本人もどこかのインタビューで言ってたけど「抑えた歌唱」が中心だったので、彼女の「歌い上げる」場面てあんまりなかったのが残念ですよね~。(2幕回想シーンは、若干トリガー外してる感じはして気持ちよかった!  余談ですが、この回想シーンとラストのダンスシーンは、デア目見えてるのかな?)

 

春ちゃんは、なんとまだ22歳!経歴は輝かしいですが、めちゃ若い!

浦井さんとの年齢差よ!!(笑)

でも、その若さ可憐さで、カンパニーからリアルに守られ可愛がられているんだろうなという感じが滲み出るデアだったなーと思いました。

 

 

初日が関係者のコロナ陽性により開演30分前に延期発表、という衝撃から始まり。

そのせいもあってか連日、客も演者も、普段よりも熱く愛に溢れた公演期間になったのかな、と思います。

 

東京千秋楽、おめでとうございます。

地方公演も滞りなく駆け抜けられますように。

 

そして、また、浦井グウィンプレンのあの大ナンバーが聞ける日を楽しみにしております♡